親子3世代の、

神戸長田・気仙沼をつなぐ、

心の旅を描く・・・

シニアチームと子どもたちが 心を込めてお届けします。

 

朗読劇「いのちのうた」

この物語は、いくつもの‘いのちの物語’に結ばれています。

私たち「みんなでつくる学校 とれぶりんか」がこの20年の歩みのなかで出会ったいくつもの‘いのちの物語’。

 

神戸市長田区の人々。

29年前の震災のボランティアで出会った。

くららベーカリーは、長田の商店街のなかで、障害者と健常者が共に働くパン屋さん。店内で奇跡的に残った一台の機械でパンを焼き被災者へ車椅子で届けに出かける仲間たち。

電車が止まり、道路に亀裂が走り、デコボコにうねったその道を、車いすで長い時間をかけてやってきた仲間たちは誰よりも

生き生きとしていた。

みんなのいのちにつながる仕事。ありがとうに包まれて、あふれる彼らの笑顔に、私たちも元気をもらった。

 

ピータンハウスは、オープンの朝、あの震災にみまわれた。

そんな不運がどこにあるだろう。そんな不幸に誰がたえられるだろう。何年も何年もかけて準備してきた、オープンのその朝

一瞬にすべてがぺちゃんこになってしまったんだ。

 

でも、いのちの営みは、そこからもはい上がってくる。

更地となった中にプレハブを据えて、夢のコーヒーカップの工房が息づいていた。車いすの仲間たちの中に混じって私たちは、いっしょに腕相撲をやった。私たちの中学校の卒業のうたをうたった。決して諦めない、いのちの物語。

 

13年前の東北気仙沼小学校の子どもたち。

私たちは、バス一台で子ども劇団と音楽部で公演に向かった。

大きな気仙沼小学校の体育館。周りじゅうが、仮設住宅で、大変な暮らしを強いられていた人々が私たちを待っていてくれた。坂の下にあった南小は津波にのみこまれてしまった。

子どもたちは元気にいつか戻りますと言ってくれた。

気仙沼の港は1メートル沈下して、あたりの家はすべて流されていた。残った基礎の囲いにたまった海水が数えきれないカモメたちのプールになっていた。高い電線に何かがひっかかっていた。幼い子ども服が風に小さく揺れていた。私たちはいくつもの‘いのちの物語’にふれた。

 

そしてこの物語は7年前に亡くなった久保ほのかさんの‘いのちの物語’にたどり着くのです。

単心房単心室、無脾症候群、生後4ヶ月検診で分かり、喀血して左肺摘出、心臓マッサージで蘇生。いくつもの手術や危機を乗り越えて私たちは出会った。

鼻に管を通し、車いすに酸素ボンベ2本を搭載し18歳までたたかった久保ほのかさん。

漫才のように面白いことをポンポンと話したり、つっこみを入れたり、私たちを楽しませてくれた。阪公園で花見をやったね。須磨の水族館に電車に乗っていったね。少ない酸素量のなかでも生き続けたあなたの‘いのちの物語’は、私たちの心のなかに生き続けているのです。

 

このいくつもの‘いのちの物語’を結んだ朗読劇「いのちのうた」を、いま、あなたに捧げます。

 

2024915


とき:2024年9月15日(日) 開場 13:00/開演 13:30

ところ:枚方市立牧野生涯学習市民センター 3階ホール

(京阪電車「牧野駅」下車、徒歩6分)

参加費:大人500円/子ども(中学生まで)無料

出演:とれぶりんか劇団・こころ未来地図朗読教室

主催:みんなでつくる学校とれぶりんか/こころ未来地図朗読教室

お問い合わせ:みんなでつくる学校とれぶりんか

TEL:090-4289-5317(中川)

MAIL:treblinkajimu@gmail.com